保護者のための進学情報 〜進学の基礎知識④〜
出典元:ライオン企画刊『保護者のための大学進学ガイド2021』より
入試のしくみ
近年の大学入試は、個々の大学で入試改革が進行しています。
複雑多様化する入試制度は、受験のプロでも分かりにくいものです。
そこで、国公立大学と私立大学に分けて、現在の入試のしくみを整理してみましょう。
国公立大学の入試には、総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜がありますが、このうち一般選抜で入学する学生が8割前後と、極めて高くなっています。そのため、国公立大学を志望する場合は、まず一般選抜での受験を前提に考えるのがベストです。国公立大学志望者は原則、1月中旬に実施される「大学入学共通テスト(以下、共通テスト)」を受験しなければなりません。試験翌日には新聞等で解答・配点が公表されますので、自己採点の結果を見て志望する大学へ願書を提出します。国公立大学の出願期間は、共通テストの約1週間後からスタートし、約10日間となっています。思うように得点できなかった場合は状況を見て志望校変更をすることになります。 2次試験は前期日程と後期日程があり、一部の公立大では中期日程も行われるため、最大3回の受験チャンスがあります。
学校推薦型選抜
国公立大学の学校推薦型選抜は募集人数も少なく、出願条件のうち成績基準も「評定平均値4.0以上」など厳しくなっています。選考方法は小論文、面接、筆記試験などで、大学入学共通テストを課す場合と課さない場合があります。
総合型選抜
国公立大学の総合型選抜は、9~10月出願、11~12月上旬合格発表といったスケジュールです。選考方法は一般的に1次が書類審査、2次が面接(プレゼンテーションも含む)・小論文などで、セミナーやスクーリングなどに出席してレポート提出を課せられる場合もあります。総合型選抜は大学も選抜に時間をかけており、受験生の労力も大きいため、受験を考える場合は早い時期からの対策が必要です。
一般選抜
共通テスト後に志望する大学へ出願し、各大学の個別(2次)試験を受けます。合否は共通テストと個別試験の総合点で判定されます。個別試験は「分離分割方式」が採用されており、試験日程を分けてそれぞれに定員を振り分けて実施されます。
今回は国公立大学の入試について紹介しました。次回は「私立大学の入試」について配信します。
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