保護者のための進学情報 〜進学の基礎知識⑥〜

出典元:ライオン企画刊『保護者のための大学進学ガイド2021』より


大学入学共通テストについて

 大学入学者選抜改革により、2021年1月から「大学入学共通テスト」が始まりました。共通テストはこれまでのセンター試験と同様、1月中旬の2日間に実施されます。国公立大学の一般選抜受験者は、原則共通テストを受験しなければなりません。また、多くの私立大学でも共通テストの成績を利用する「共通テスト利用方式」を設定しています。このため大学進学を考える高校生にとって、共通テスト対策は必須と言ってもいいでしょう。

 共通テストは、教科・科目数や実施する日程がセンター試験と変わらないため、一見同じような試験に思えますが、センター試験よりも思考力や判断力を測るための問題が増えました。

 出題科目に関しては、今の学習指導要領で学んでいる生徒が受験する2023年度まではセンター試験と同様の6教科30科目、次期学習指導要領で学ぶ生徒が受験する2024年度以降は簡素化される予定です。


 共通テストは、センター試験30年間で蓄積された良問を受け継ぎながら、「知識の理解の質を問う問題」「思考力・判断力・表現力を要する問題」が出題されます。たとえば、授業において生徒が学習する場面や、日常生活の中から課題を発見し解決方法を構想する場面、複数の資料やデータ等をもとに考察する場面など、「どのように学ぶか」を踏まえた問題の場面設定が重視されています。

 また、これまでに身につけた知識の理解や思考力を発揮できるかを測るために、「教科書で扱われていない初見の資料等」も出題されます。

 解答形式は、センター試験同様に「マーク式」のみですが、解答が前問の解答と連動して正答の組み合わせが複数ある問題(連動型問題)」や「複数の解答を含んだ選択肢を用意する問題」など、新しい形式のものが出題されます。


 共通テストの出題科目は、センター試験と同様、国語・地理歴史・公民・数学・理科・外国語の6教科30科目です。この中から、最大8科目(理科①を選択した場合は9科目)を受験できます。受験生は、志望大学が指定する教科・科目を選択して受験することになります。

 それぞれの試験時間帯で受験できる科目は、地理歴史・公民と理科は最大2科目(理科①を選択した場合は3科目)、そのほかの教科は1科目となっています。

 なお、受験に必要な教科数は、国公立大学では多くの大学が5教科以上、私立大学の共通テスト利用方式では2~3教科が一般的です。

※『国語』は「国語総合」の内容を出題範囲とし、近代以降の文章(100点)、古典(古文50点、漢文50点)を出題

※「地理歴史および公民」「理科②」の2科目選択者の試験は、解答順に第1解答科目・第2解答科目に区分し、各60分で実施。試験時間130分には第1・第2解答科目間の答案回収等の時間10分を含む

※「英語リスニング」の解答時間は30分、試験時間60分には機器の動作確認等の30分を含む


今回は大学入学共通テストについて紹介しました。次回は「就職事情」について配信します。

進学についての基礎知識をまとめた「保護者のための進学情報」をFacebookで定期的に配信しています! 良かったらいいね・フォローお願いします☆ 【毎週木曜日更新】


関西16女子大学合同進学説明会

主催:近畿地区私立女子大学入試広報懇談会

運営:ライオン企画株式会社

お問い合わせ:16joshi-mail@lion-kikaku.co.jp




0コメント

  • 1000 / 1000