さくっと!資格情報〜薬剤師の資格〜

出典元:ライオン企画刊『人を笑顔にする仕事BOOK』(2021年)より


薬局での調剤業務や新薬開発はもちろん、

チーム医療の一翼を担う薬の専門家。


●仕事の内容

製薬会社で薬が作られ、医療機関や薬局を経由して消費者の手に届くまでのすべての過程で、薬学を基礎とした専門的な立場から関与しているのが薬剤師です。病院に勤務する場合、医師らとともに入院患者のもとにおもむき、直接服薬指導をおこないます。また、最近では、医薬分業化が進み、これまで病院内で調剤していた業務を病院外の薬局でおこなうことが増えてきました。このため、市販薬(OTC医薬品)のアドバイザーとしても期待されています。


●活躍の場

病院や診療所、薬局、ドラッグストアでの調剤業務をはじめ、製薬会社や医薬品販売企業で研究開発や薬の製造にかかわります。また、行政機関から食品・化粧品メーカーまで多方面にわたって活躍が期待できます。医薬分業の浸透に伴い、ここ10年ぐらいで院外処方箋の発行枚数が急増しています。今後も増加傾向にあり、薬剤師のニーズはまだまだ続きそうです。さらに健康への関心が高まるなか、活躍の場は広がることでしょう。


●資格あの取り方

薬剤師になるには、薬剤師養成課程(6年制)を卒業し、薬剤師国家試験に合格する必要があります。また、大学では、4年次修了前の「薬学共用試験」も関門です。この試験では、5年次の参加型実務実習(薬局・病院で各11週間実施)に対応できるか、知識・技能・態度を審査されます。2012年春より、6年制の薬学教育を受けた薬剤師が誕生。以降の国家試験合格率はやや不安定ですが、6年制新卒に限ると85%前後の年が多く見られます。


西洋医学+αが、最先端?

慢性疾患やアレルギー、未病(発病の一歩手前)などに対して、西洋医学とあわせて、漢方や鍼灸、サプリメントなどの治療をおこなうケースが増えています。全国の大学医学部で漢方医学教育がおこなわれていたり、「NR・サプリメントアドバイザー」(P.72参照)の資格を取得する薬剤師や管理栄養士が増えていることも、その一環といえるでしょう。


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